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2010年10月の3連休、舞茸採りに行こうと新潟に帰郷した。

舞茸採りのピークは9月下旬〜10月上旬ぐらいで、10月3連休になるとちょっと採るのが遅いくらいだが、今年は仕事が忙しくて新潟に帰ることができなかったのです。


舞茸採り当日の朝、空を見ると暗い雲が覆い、今にでも雨が降りそうな天気。それでも大降りにならないことを祈って山に行こうとすると、地元のキノコ採り名人が遊びにきた。

名人:「どこの山にキノコ採りに行くんだ!」

:「飯豊の山に舞茸狙いに行こうかなと・・・」

名人:「そこは今年はダメだぞ!山抜けがあって道路工事しているぞ!」

山抜けとは土砂崩れのことである。土砂崩れの場所を聞くと、車止め手前9km地点の場所。土砂崩れで道が通行止めになっていることは知らずに朝ごはんゆっくり食べたので、車止めまで歩いて行く時間がない・・・

早速、親父とよしおじさんを呼んで緊急会議を開く。

歩く時間がないので、いつもの舞茸採り場に行くのは止めようということは一致したが、それじゃどこに行くか?これがなかなか決まらない・・・

「あそこの山に舞茸採りに行こうか?」とよしおじさんがいうが、いまいちピンと来ない。私が「あそこの山に松茸狙いに行くか?」というが、親父とよしおじさんが乗り気ではない。そこで親父が「もう20年前になるが、舞茸が出る山を教えてもらった場所があるけど行ってみないか?」という。

その場所を聞くと、キノコ採りでは行ったことがないので、どんな山なのか見てみたくなった。

「それじゃ、今日は新規開拓ということで、親父の山に行ってみるか!」

親父の案内で、私が行ったことがない山に入ってみました。




沢を登る

親父が言っていた舞茸が出る山を見ると、全体的に木が細い。舞茸はミズナラの老木に出るキノコなので、木の太さを見れば舞茸が出るか出ないかは大体分かる。

「この山はちょっと木が細いな!入るほどでもないんじゃないか?」というと、親父も同じことを思っていて、「あのじいさん、この山を越えたところで舞茸を採っていたな!この山を越えるのは3時間は掛かりそうだから、この場所はやめるか。」

とうとう行く場所が無くなってしまいました(^_^;)


山を見ながらブラブラしていると、親父が「あそこの山は木が太いから、ここを登るか!」という。

確かに親父のいう山を見ると、ブナやミズナラは太そうだが・・・そこまで行くのはかなり距離あるけど、ブラブラしていても仕方がないんで、この沢を登って山のてっぺんに行ってみるとするか。




今年はキノコの当たり年

沢に入ってみると、ブナの倒木に”ナラタケ”が出ている。去年はキノコのハズレ年で、このナラタケが全然採れなかった。

「知らない山に入ってどうなるかと思ったけど、今日はナラタケ汁食べれそうだわい!」

歯ごたえもいいし、いいダシが出て、とてもおいしいキノコ。

山の恵みに感謝して、喜んでナラタケを採っていると・・・

「こっちにもオリミキがあるぞ!」とよしおじさんが叫んでいると、親父も「こっちにもオリミキがあるぞ!」という。

新潟の田舎ではナラタケのことをオリミキと呼んでいます。

目を凝らして周りを見てみると、あっちにもこっちにもナラタケだらけ。今日はナラタケが大収穫です。




1週間早かったな

ブナの倒木にビッシリと生えるナラタケ。こんな木を今日は何本見たか分からないほど、この沢の周りはナラタケだらけ。

しかし・・・採れるナラタケは成長途中の小さいのが多い。もし、あと1週間遅くれてこの場所に来ていたら、2時間で3人のリュックザック満タンになるくらいの収穫があっただろう。

例年なら今頃が収穫のピークのナラタケなのだが、まだほとんどが小さいものばかりなので、今年のキノコの出は例年に比べて1週間ぐらい遅い感じがする。




ナメコ

ナメコも出ていたが、ナメコは晩秋を代表するキノコなので、この時期出るのはちょっと早い。

ナメコが出るピークは10月下旬〜11月上旬。

去年は立ち枯れしたナラの木にナメコがびっしり出ていたが、今年はキノコの当たり年なので、去年以上にナメコが採れるんじゃないかと期待している。




毒キノコ・・ツキヨタケ

先ほどから、「今年はキノコの当たり年」といっているが、それは毒キノコも例年以上に多く出ている。

毒キノコを誤食する代表的なものとして、写真の”ツキヨタケ”もその一つ。

”シイタケ”・”ムキタケ”・”ヒラタケ”と間違えやすいが、怪しいなとおもったらキノコを裂いてみよう。ツキヨタケは根元に黒いシミがあるので、簡単に見分けることが出来る。




ブナの倒木

ブナの倒木からナラタケが出ているが、倒木に出るキノコは木の皮の下から出るので、木の皮がない倒木はあまりキノコが出ない。もし、この木に皮がついていたらもっとナラタケが収穫できただろう。




雨の中で・・・

10月になると気温も下がり、水も冷たくなってくる。おまけに今日はあいにくの雨模様で、ズブ濡れになりながらキノコを採っている。

でも・・・夢中でキノコを採っていると、ズブ濡れになってキノコを採っていることを忘れてしまう。




小さいナラタケ

小さいナラタケばかりなので、なるべく大きいのを選んで採っている。

「もう1週間すれば大きくなるのになぁ〜」

と惜しみながらナラタケを採っているが、もっと惜しいこと言えば、ちょうどナラタケのピークを迎える1週間後はみんな用事があって、ナラタケ採りが出来ないことだ・・・

毎年行っている舞茸採りは、土砂崩れで道が通行止めになるし、ナラタケ採りはピーク時に行けないしで、どうも今年のキノコ採りは運が悪いなぁ・・・




沢を登りつめる

ナラタケを採りながら沢を登って行ったが、かなり上まで登ったために沢水が無くなってきた。

「もう水がなくなってきたから、そろそろ山の頂上に行ってみるか?」

と親父がいう。

山の頂上に行けば、山全体の様子(何の木があり、何のキノコが採れるか)がわかるので、山の頂上に行くことは大事なこと。頂上に行ってみよう!!




山の斜面に登る

山の頂上に行くといっても道なんてない。山を見て、尾根になっているところを見極めて山を登る。

初めて入る山ではあるが、山遊びの達人が3人もいるので迷子になることはないだろう。




頂上到着

山の頂上を目指して1時間、ようやく頂上についたと思ったら、しっかりした山道があった。

なんらかの理由で道がついているので、道があるということは悪いことではない。

キノコ採りで山の頂上に道がある場合は、松茸採りの道の場合が多いのだが、山を見ると松茸が出そうな赤松は見当たらないので、松茸狙いではなさそうだ。

となると舞茸狙いの道か・・・

「ここで舞茸狙うよりも、俺達が行っている山の方がいいな!」

この場所ではナラタケを多く採ることが出来たが、別な場所でもナラタケはいっぱい出ていると思う。

山の頂上に出て思ったことは、毎年通うほどの魅力あるキノコ山ではないということがわかった。




他のキノコ

帰り道、色々なキノコを見かける。

写真は”ムラサキシメジ”

見た目は毒々しいが、紫色したキノコに毒キノコはないので、安心して採ることができる。

このキノコの特徴は行列をつくる特徴があるので、1つ見つけたら周りを見てみよう。きっとムラサキシメジが出ているはずだ。




最後に・・・

今年は地元のキノコ採り名人の言葉通りキノコの当たり年。例年以上にキノコが出ている。

10月中旬、飯豊連峰の沢に行ってみれば、ものすごい量のナラタケに出会うこと間違いなし。どこの沢にもナラタケは出ていると思う。

ナラタケが終われば今度はナメコの出番だ。

去年はキノコのハズレ年だったが、ナメコだけは大収穫だった。

それを考えると、今年のナメコは大爆発するかもしれないなぁ〜




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