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「今年の山菜は出が早いぞ!」
今年の5月連休は山菜採りがピークを迎える時期と重なりそうなので、山菜採り三昧と行こうか。特に家で保管してあるゼンマイがなくなりそうなので、ゼンマイ採りには絶対に行かないといけない。
親父に「今年はゼンマイを集中的に採るか!」というと、親父は「誰も採ったことがない極太ゼンマイを採りたい。」という。
極太ねぇ・・・・
今まで色々な山を歩き、さまざまな源流で釣りをしてきて、ゼンマイが出る場所は色々知っているが、そのような場所はちょっと距離が遠い。
ゼンマイ採りは、採ったゼンマイをその日のうちに茹でないと美味しくないので、半日で山を上り下りしないといけない。
半日で帰って来れる距離で極太ゼンマイ・・・・まぁ、あることはあるが・・・
よし!ちょっと危険な場所だが、五頭連峰の○○沢沿いなら誰も行かないので、極太ゼンマイがきっとある。
それでは、五頭連峰の奥地に行ってみよう!!
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残雪がちらほら |
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五頭連峰の山肌は見慣れているが、今年の残雪はかなり少ない。山の新緑の色合いからみても、きっとゼンマイは出ているはず。
ゼンマイは北向きの斜面に出る山菜。写真の山は北向きの斜面が多いので、きっとゼンマイが出ているはずだ。
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雪 渓 |
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山道を逸れて、沢を下る。
ここらでも多くのゼンマイが出ているのだが、地元のゼンマイ採りも来ている場所なので、今回の目的である”極太ゼンマイ”は少ない。
ここらで採りたい気持ちを抑えて、更にもっと奥に行こう!!
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山ウド |
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親父が急に斜面を登るから、「おいおい!まだゼンマイを採る場所じゃないぞ!」と言いかけたが、よく見ると天然の”ウド”を採っている。
ウドはゼンマイと同じ時期に出る山菜。ゼンマイ採りをするとウドを見かけることが多いが、ウドをあまり多く採ってしまうと、リュックザックにゼンマイが入る分が少なくなるので夕食分だけ採っていこう。
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山ウド |
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”ウド”はスーパーでよく見かけるが、栽培物と天然物とは明らかに違う。何が違うかはウドの香り。
ウドは生でも食べられるが、天ぷらや油炒めにして食べても美味しい。
親父はウド採りに熱中しているが、まだゼンマイ採り場についていない。そろそろ移動しようか!
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ついつい |
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「そろそろゼンマイ採り場に行くぞ!」と言っておきながら、僕もついついウドを採ってしまう。
こんな太いウドを採らずにはいられない。
でも、ほどほどにしないとゼンマイの取り分が少なくなってしまうからね。
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ゼンマイ採り場 |
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「親父、ゼンマイ採り場ここだぞ!」
斜面を見てもあまりゼンマイが生えているように見えない。
実はこの先に8mぐらいの滝があるが直登できず、脇の斜面から高巻いて滝をクリアしたことがある。その高巻いている時に極太ゼンマイを見つけたので、いつかはゼンマイ採りに来よう!と思っていた。そのいつかが今日ってことです!!
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高巻き |
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「いいゼンマイがいっぱいあるな!!」
と親父が叫ぶ。そりゃ、僕がいつかは行ってみたいと思った場所だからな。
ここからは手分けして、ゼンマイ採りに集中しよう!
「俺は上の方を採るから、親父は下の方をよろしく!」
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採り頃 |
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ちょうど採り頃のゼンマイで良かった。ゼンマイの採り頃はいつ?って聞かれるときがありますが、写真のように少し綿が被って葉が開く前の状態がちょうどいいと思う。
もう3日もすれば葉が開いて綿がなくなるが、その分、茎が固くなり、食べられる部分が少なくなる。
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これぞ極太! |
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ゼンマイの一株を鷲掴みすると、その株の大きさがよく分かると思う。これが最上級の極太ゼンマイ。
ここまでゼンマイが太いと、折った時に”ポキッ”と良い音がする。
写真を撮りながらゼンマイ採りは集中出来ないので、しばらくは集中にしてゼンマイを採ろう!!
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1時間で・・・ |
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採り始めてから1時間でリュックザックが満杯になる量のゼンマイを採ることが出来た。
ゼンマイそのものが太いので、あっという間です。
まだ、いっぱいゼンマイがあるんだけど・・・今回は採らずにそっとしておこう。
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あら〜 |
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僕は採り終わったけど、親父もそろそろ採り終わるはずなんだが・・・
なかなか親父が来ない。
反対側の斜面を登って親父を探してみると、親父を発見!!
「まだ、当分戻ってこないかぁ・・・」
ということで、写真撮りして時間を潰すかぁ。
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ゼンマイの採り方 |
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背丈が伸びすぎたゼンマイだが、ここまで伸びると根本は硬くて食べれない。
先はまだ柔らかいので食べられるが、食べられるところと食べれないところの境目はどこか?
ゼンマイ採りに慣れている人は手の感触で分かるが、手の感触では伝えることができないので、別な方法で食べられる範囲を教えたいと思います。
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ゼンマイを反らす |
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ゼンマイの茎を少し反るようにして、茎の根本から先端まで手で伸ばしてみます。
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ゼンマイが反る |
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ゼンマイを根本から先端まで撫でると、反りかえる部分が出ます。
茎が反らないところは硬くて食べれないところ。反っているところが柔らかいところになりますので、反りはじめのところを折ります。
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こんな感じ |
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ゼンマイの背丈が50cmでも、食べられる柔らかい部分は20cmくらいしかありません。
硬い部分を持ち帰ってもゴミになるだけなので、なるべく無駄がないように採るのがコツです。
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ゼンマイの綿取り |
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ゼンマイは採ってからその日のうちに茹でないと美味しく食べることが出来ません。
山から下りたらすぐに綿取りをして茹でますので、ゼンマイ採りは早めに山を下りなければいけません。
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綿取りのコツ |
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ゼンマイは、「ゼンマイと採る」⇒「ゼンマイの綿取り」⇒「ゼンマイを茹でる」⇒「ゼンマイを揉みながら干す」これでゼンマイ採りの作業は終わりです。
しかし、綿取りを丁寧に行わないと、ゼンマイを茹でた時や揉んで干している時に綿は取れることがないので、綿を食べてしまうことになります。
せっかく採ってきたゼンマイなので綿取りは丁寧に行いますが、この綿がゼンマイにへばりついて綺麗に取れないときはゼンマイに水をかけると、綿を綺麗に取ることが出来ます。
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本日の終わり |
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ゼンマイを茹でて今日の作業は終わりますが、茹でるのは90歳になるおばあちゃんの仕事。どれくらい茹でれば良いかは分かっているけど、おばあちゃんが元気なうちなお任せしよう!
「おらも、もう90になったから、あと何年ゼンマイ揉めっか分からねぇぞ〜」
とおばあちゃんがいうが、その身のこなしをみればまだまだ大丈夫だよ!
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