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「6月はもう終わりだけど、まだ飯豊の渓流は釣りが早いかなぁ・・・」

親父に電話で聞くと、「うーん・・・」と黙り込む。この前の渓流釣りがイマイチだったので、今回も期待外れになる心配をしているのだろう。

「今度は大丈夫だ!山が違うからな!」

飯豊連峰は新潟でも有数の豪雪地帯。新潟で豪雪地帯ということは、日本有数の豪雪地帯とも言える。今年は大雪の年だったので、飯豊連峰の山はまだ雪が残っているのは間違いない。場所によっては万年雪だろう。

問題は雪解け水が出るか出ないかである。雪解け水が出るようなら、川を渡るだけでも危険を伴うのは必至。でもなぁ・・今週は天気が良さそうだし、来週になると梅雨時期なので、いつ雨が降ってもおかしくないし。

「やっぱり今週はチャンスだよ!飯豊の川を攻めよう!」

親父を誘って、飯豊連峰源流部に行ってみることにしました。




暑い!

飯豊連峰に広がるブナの原生林を進む。森の中は適度な日陰になっていて快適に歩けるが、日なたに出ると汗が吹き上げてくる。今日は予想最高気温が30度になるそうだ。

こんなに暑いのなら、飯豊連峰の冷たい雪解け水の中を泳いでも気持ち良いだろうなぁ・・・




やっぱり冷てぇ・・・

先人達が残した山道をしばらく歩くと渡渉地点に到着する

「どれどれ!どのくらいの水の冷たさかな?」

川の中に手を入れてみると、「うぉ!冷たい!」 半端じゃない冷たさ。この冷たさは氷水です。

親父は水が冷たいだろうと予想してウェーダーを持参してきたが、僕はいつもの山遊びスタイル(作業服)なので、気力でカバーするしかない。




残 雪

その水の冷たさや川の澄み具合から、「奥には相当、雪が残っているな!」と2人で話しながら、川を遡ると、早速、目の前に残雪が現れる。

「いやいや!手前でも雪が十分残っているな!」


雪解けがまだ終わっていない時期に気をつけなければいけないのが、雪解け増水である。

「今日は天気がいいし暑いから、午後から水が出るな!」

水量が少ない川なら10cm程度水かさが増えても何とか川を横切ることができるが、今日みたいな大きな川は10cmの水かさが増えただけで、帰れなくなってしまう場合がある。川を横切ろうとしても、水圧が半端ではなく、負けて流されてしまう。

万が一に備えて、30mロープを2本用意したのだが、なるべくなら雪代(雪解け増水のこと)が出る前に引き上げるのがベストだろう。




釣りをするか

まだ、雪解け水が出ているので、イワナは緩やかな流れのところにいるだろう。

そんなポイントに親父が仕掛けを流すと、すぐに当たりがある。

その引き具合から、尺(30cm)は超える大物だろう。

僕も親父がいる対岸から攻めると、すぐに当たりが・・・




尺サイズ

釣り上げたイワナは、計ってはないが30cmは超える立派なイワナ。肉つきも素晴らしい。

親父も1投目から尺以上のイワナを釣り上げ、僕も釣り上げた。

「おーい!親父。どうやら今シーズンは誰も釣っていないみたいだなぁ。」

「あぁ、雪代で川に入れなかったんだろうなぁ。」

明日で7月が始まるというのに、飯豊連峰の渓流釣りはやっと釣りができる状態なんです。




一流ポイント

川が大きいので、イワナが潜んでいそうな淵はかなり深い。このポイントでも深さは3mは超えるだろう。

川の流れが強いので、仕掛けのオモリは重たくし、なるべく底にエサを送り込むようにする。




目の前に大物が

流れが緩やかなポイントをそっと覗きこむと、40cmは超えそうな大物のイワナが悠然と泳いでいる。

「でかいのが、目の前にいるぞ!」と僕が言うと、親父がそっとポイントに近づき、仕掛けを流す。

「きた!」と親父が竿を合わせるが、それは別なイワナだぞ!

でも、それもまあまあの型だな。


この淵では5匹のイワナを釣り上げたが、全て30cmを超えるイワナでした。




型ぞろい

今日は凄い日だ。午前中で10匹ぐらいのイワナを釣り上げたが全て尺以上。一番小さいのが31cm。

もう12時を回ったので、おにぎりを食べるとするか。




今日の大物賞

みんな同じぐらいのイワナだが、多分、これが一番大きいかなと思うイワナを計ってみると35cmあった。

これくらいでは、この川の主とは言えないサイズ。この川では45cm以上釣らないと主とは言えないだろう。




サンショウウオ

きれいな水しか棲むことが出来ない”サンショウウオ”

この川は、人が加わっていないブナの原生林に囲まれているので水がきれい。

サンショウウオの写真を撮っていると、「川が濁ってきたぞ!」と親父が言う。

「やばい!急いで下るぞ!」


増水して川を横切ることが出来なくなっては、今日の楽しい思い出も台無しになる。急いで戻ろう。


最後に川を渡る頃には、水かさが10cm以上水位が上がったいた。最後のところは水圧で流される可能性もあるので、ロープを出して何とか帰路に着く事ができた。


今日は飯豊連峰の大川でイワナを釣ることが出来たが、まだ雪代が出るので釣るにはまだ早い。雪代が終わるのは2週間後か。これは親父と同じ意見だった。

2週間後?もう夏だよ!




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